陰暦で8月は葉月なんですが、
たくさんある陰暦の呼び方の中で何故葉月と呼ばれているのでしょうか?
葉といえば新緑ですが、
新緑と言われると8月よりも5月や6月があっていると思います。
それでも、陰暦を定めた人はなにを考えて葉月とつけたのか。
少し見てみようと思います。
葉月の由来
実は葉月の由来については予想されるものはいくつかあるのですが、
正確なものはわかっておりません。
有名なものだと「葉が落ちる月」というのがあります。
これは、8月が旧暦の9月、10月にあたることから考えられたものです。
なんでも、9月、10月は葉が落ち始める時期だからということだそうです。
他にも稲が大きくなることで稲穂が張り出す事から「稲張り月」や「張り月」が
言葉を少し変えて「葉月」となった説もあります。
台風の来る月ということで、台風の来る方角にちなみ、
「南風月(はえづき)」というのもありますね。
他にも「初月」から変換されたもの、とかいろいろあります。
地方によって伝えられ方が違ったのかも知れません。
けれど、一番有力だと考えられている説は「葉落ち月」だそうです。
確かに、変換された言葉に比べて信憑性は強いと思います。
けれど陰暦が考えられたのはかなり昔なので、
感じの語呂合わせも無かったとは言いがたいのが実際です。
陰暦とは
陰暦というのは、太陰暦の略称です。
太陰暦は、
太陽の影となる月の満ち欠けに沿って計算される月日のことを指します。
つまり旧暦のことですね。
因みに陰暦は一年に354日ですので、
地球の周期に合わせてある新暦と1年で11日の差が出てしまいます。
その為季節を月と合わせるために3~4年に1度、閏年で1ヶ月分増やされます。
この増やされた月はその年によって違い、
季節に合わせて増える1ヶ月は「閏○月」となります。
他のいろいろな呼び方
8月には葉月の他にもいろいろな呼び方があります。
◆秋風月
秋が近づいてくることを風が知らせてくれるという意味からつけられました。
◆雁来月
北の方から雁という鳥が飛んでくることから言われるようになりました。
◆観月
旧暦の8月にお月見があります。(新暦は9月です。)
お月見に、ちなんで観月という異名があるそうです。
お月見関係の異名としては他に「月見月」というのがあります。
◆木染月
旧暦の9月ということから、9月は葉の色も変わり、
木の全体の色が変わったように感じるからだそうです。
また「紅染月」とも言われているのですが、こちらは紅葉からきた由来のようです。
他にも、壮月・竹春・仲秋・燕去月など、8月は様々な呼ばれ方をしてきたみたいです。
まとめ
普段あまり使われない陰暦ですが、
陰暦があるのはそれなりのちゃんとした理由があります。
例えば、月の周期を確認するには、陰暦を使ったほうが早いんです。
月の周期に沿って使われていた陰暦は、
新月を1日とし1ヶ月がスタートします。
そして、満月が15日目にあたります。
だから、満月の日は十五夜と呼ばれているんですね。
再び新月が来ると、月の終わりと次の月の初めが来ます。
8月は天の川が綺麗に見える時期でもあります。
七夕も昔は旧暦の7月に行われていて、
新暦にすると8月になることが多いんですよね。
だからこそ、今でも地域によっては8月に七夕を行う地域があります。